トピックス


CONTENTS

更新日  タイトル
442023年 7月 9日カフェ深山の酒井製95号機
432023年 2月13日昭和48年の新日本紀行「木曽森林鉄道」
422022年12月18日森林鉄道蒸気機関車 雨宮21号
412022年 9月 1日グリーンエージ8・9月合併号
402021年 8月28日波賀森林鉄道ものがたり
392021年 7月13日グリーンエージ7月号
382021年 5月22日林野庁の情報誌「林野-RINYA-」
372020年10月 5日太平山開発史の日本語版!
362020年 9月16日小坂森林鉄道 「~飛騨最大の森の鉄路~ 完結!」
352019年 5月 6日三浦源太郎さんが亡くなられました
342018年12月15日嵐山森林鉄道と林田山森林鉄道の本
332018年11月14日「助六 木曽森林鉄道鯎川線」
322018年11月14日「阿里山森林鉄道1966-1968」
312017年 1月 4日台湾の森林鉄道本のご紹介
302016年12月28日「置戸森林鉄道 大きな森の中を走った小さな機関車」
292015年12月 5日「遠山森林鉄道」が増刷されました!
282015年 8月30日「私が見た~」シリーズが完結しました
272015年 7月29日新刊「私が見た特殊狭軌鉄道 第3巻」「国有林森林鉄道全データ《中部編》」
262014年11月29日豊田市こじま保育園の76号機
252014年11月22日「特撰森林鉄道情景」が出版されました
242013年 9月25日「私が見た木曽森林鉄道」が出版されます
232012年 2月 5日「十勝の森林鉄道」が出版されました
222010年11月 3日森下定一さんが亡くなられました
212008年 4月27日「全国歴史保存鉄道」と「全国森林鉄道」
202007年 7月28日「屋久島の山守 千年の仕事」
192007年10月13日日本鉄道保存協会総会2007に出席しました
182007年 7月18日 DVD「NHKアーカイブス昭和 鉄道のある風景」
172007年 5月 2日「カヌーライフ」と「カーグラフィック」で紹介されました
162007年 1月14日UCGって雑誌をご存じですか?
152006年12月 3日「改訂新版 木曽谷の森林鉄道」が発売されました
142006年10月25日日本鉄道保存協会の総会が上松で開催されました
132005年 7月17日E型貨車が消えた!
122004年 9月25日王滝村の滝越がますます寂しくなります
112004年 8月14日「遠山森林鉄道と山で働いた人々の記録」が届きました!
102004年 6月10日「遠山森林鉄道」が出版されます!
92004年 5月12日鉄道ジャーナル社で座談会が開かれました
82004年 3月19日鉄道ジャーナル社のビデオ「思い出の木曾森林鉄道」
72003年12月17日 トロッコの番組「森の小さな鉄道に乗って」が再放送されます
62003年 6月26日信濃毎日新聞より(その2)
52003年 4月 2日信濃毎日新聞より
42002年12月 4日NHK「森の小さな鉄道に乗って」の再放送予定
32002年 9月NHKハイビジョン放送を見て…
22002年 7月NHK「森の小さな鉄道に乗って」
12002年 6月2002年初夏、NHKが来た!



カフェ深山の酒井製95号機

 去る5月19日荒天の中、中央西線奈良井駅に隣接する道の駅「奈良井木曽の大橋」の駐車場横に保存展示されていた長野営林局の酒井製5tディーゼル機関車95号機(最終所属は王滝営林署)と、B型客車(王営5助六)、運材台車を松原ワークスに移送しました。

 この機関車は道の駅に隣接するカフェ深山のオーナーである故小林正明氏(2016年10月没)が営林署から譲り受け、半世紀近くその所有地に保存し続け、いずれレストアして奈良井の観光資源として活用する計画だったそうです。現在の道の駅も黒川森林鉄道の土場跡地を転用した物で、まさしくゆかりの地だったのです。(黒川森林鉄道は昭和阿33年廃止、95号機は黒川森林鉄道の所属になったことはありませんでした。)

 西裕之氏著の木曽谷の森林鉄道によると、95号機は昭和26年酒井工作所製(製番5173)で、当初はガソリンエンジンでしたがセントラル製のディーゼルエンジンに換装され形式がGBからDBになったようです。半世紀近く屋外で風雨にさらされてきたこれらの車両を、今後どこまで修復するかが今後の課題です。


2023年 7月 9日 追記



昭和48年の新日本紀行「木曽森林鉄道」が再放送されます


  最早伝説になった昭和48年1月29日に放送されたNHK新日本紀行「木曽森林鉄道」がNHKBSで「よみがえる新日本紀行「木曽森林鉄道~長野~」」として再放送されます。この番組は2007年にDVD化され、このコーナーでもご紹介させていただきました。

 DVD化された番組は個人名が特定されるシーンがすべてカットされた短縮版でしたが、今回の再放送はノーカット版のようです。元々の番組は約29分なのに放送時間は38分なので、番組の最後に滝越などで取材した現在の状況をレポートするようです。楽しみですよね!

 NHKの個人情報や肖像権に対する考え方が大幅に変わったという事でしょうか? 計算してみると著作権が切れる50年経過後20日目が再放送日です。著作権が切れても、肖像権は切れることは無いと思います。50年経過すれば出演されていた方々に再放送の了解が取れなくてもOKと言う事でしょうか? DVD発売当時は出演者やその遺族全員に再放送の了承を得るのが出来なかったのでカットされて短縮版になったと聞いた覚えがあります。

 いずれにしても弊サイトで2007年にご紹介した記事を見て大枚3800円+税を払って購入されてしまった方には申し訳ない気持ちです。短縮版を購入したのに、ノーカット版が無料で再放送されれば良い気持ちがしないですよね! 再放送日は地方によって異なるようですが関東では以下の予定です。

(1)令和5年2月18日(土) 午前 5時27分~ 6時05分 NHKBSプレミアムにて
(2)令和5年2月24日(金) 昼 12時00分~12時38分 NHKBS4Kにて

以下のサイトで放送日をご確認ください。紹介記事は放送直前にUPされるようです。

https://www.nhk.jp/p/ts/W56365KYPX/

 この番組のBGMである三枝成彰作曲の「森林鉄道によせて」を森林鉄道フェスティバルのBGMに使いたくてNHKに使用許可を求めても回答が得られませんでしたが、50年経過を機に勝手に使ってしまいましょうか? 最早フルコーラスの音源を手に入れることも難しそうですが・・・。

2023年 2月13日 追記



「森林鉄道蒸気機関車 雨宮21号」発行


 全国唯一、森林鉄道用の蒸気機関車を動態保存している遠軽町(旧丸瀬布町)で活動する夢里塾から12月24日に発行する「森林鉄道蒸気機関車 雨宮21号」を送っていただきました。

 歴史・廃線跡・車両・保存の経緯・現在と、とても良くまとまっており、皆さんにも是非お勧めしたい本です。その素晴らしい内容を想像できるように目次を転記しておきます。


はじめに 
第1章  未来に引き継がれた雨宮21号         
      丸瀬布の走る林鉄SL 白煙は未来へのシグナル
      蒸気機関車を走らせる            
      雨宮製作所と林鉄機関車           
第2章  丸瀬布の森林鉄道               
      丸瀬布の森林鉄道              
      林鉄三十五年の歩み             
      北海道の林鉄SL 今は昔”官行の汽車”   
      機関車図面                 
      林鉄を辿って四十粁(40キロ)       
      建設工事の証言               
第3章  丸瀬布森林鉄道の廃線跡を訪ねて        
      廃線跡探索レポート             
      武利意・上丸瀬布森林鉄道 全路線図     
      「武利意森林鉄道廃線跡を歩く会」開催報告  
第4章  雨宮21号・丸瀬布森林鉄道の思い出      
      エピソード&写真              
      思い出                   
      丸瀬布の森林鉄道を語る座談会        
巻末資料 雨宮21号を訪ねて             
      遠軽町の紹介                
      いこいの森を走る鶴居村営軌道の機関車    
      丸瀬布森林公園いこいの森ポスター一覧    
      あとがき                  
      森林鉄道蒸気機関車「雨宮21号」の略歴   
                            
編 者  夢里塾・森林鉄道蒸気機関車雨宮21号編集委員会
発行所  北海道新聞社                 
発行日  2022年12月24日            
本 文  152頁(カラー写真多数)          
ISBN 978-4-86721-086-4              

2022年12月18日 追記



グリーンエージ8・9月合併号


 昨年、一般社団法人「日本緑化センター」が発行する月刊誌「GREEN AGE」の2021年7月号を紹介させていただきましたが、今年の8・9月合併号でも26ページを割いて森林鉄道の特集が組まれています。私たちりんてつ俱楽部と交流ある2団体からの執筆も含めて、6編の記事が掲載されています。ご興味がある方は以下のWebショップで購入できます。

https://jpgreen.shop/shopdetail/000000000178/ga/page1/recommend/

 昨年の7月号は好評で既に完売だそうですが、森林鉄道の特集部分だけの抜き刷りも購入できるようです。

2022年 9月 1日 追記



波賀森林鉄道ものがたり


 「波賀森林鉄道ものがたり」が届きました。本線・各支線の概要、機関車の概要、地元の人の記憶、今後の展開が簡単にまとめられた冊子です。私は1978年に森林鉄道の遺構を探しに山崎営林署の音水国有林を訪ねたことがあるのですが、この一帯がこんなに大規模な森林鉄道だったことは最近まで知りませんでした。B5版38ページで税込み1000円だそうです。店頭販売は地元のみのようですが郵送での取り寄せも可能だそうです。ご興味がある方は取り寄せてみたらいかがでしょうか?

取扱店 にこにこマート 10:00~18:30(日曜定休)
〒 671-4221 宍粟市波賀町 243-1
TEL 0790-75-2442

2021年 8月28日 追記



グリーンエージ7月号


 一般社団法人「日本緑化センター」が発行する月刊誌「GREEN AGE」の2021年7月号に「林野を疾走した森林鉄道に思いを馳せる」というタイトルで森林鉄道の特集が組まれ、りんてつ楽部の記事も掲載されています。

http://www.jpgreen.or.jp/greenage/index.html


2021年 7月13日 追記



林野庁の情報誌「林野-RINYA-」



 林野庁の情報誌「林野-RINYA-」の令和3年5月号で「現在に活きる森林鉄道-その文化的価値と利用-」と言う特集が組まれています。りんてつ倶楽部にも触れています。以下で立ち読みも出来るようです。

https://www.rinya.maff.go.jp/j/kouhou/kouhousitu/jouhoushi/0305.html

2021年 5月22日 追記



「太平山開発史の日本語版!」


平地軌道(羅東線)の概要
駅 名 駅間キロ累計キロ接続路線・備考
羅東 らとう 0.00 0.00 台湾鉄路管理局宜蘭線 1971年延伸開業
竹林 ちくりん 0.60 0.60
歪仔歪わいしわい3.04 3.64 1945年廃止
大洲 たいしゅう2.28 5.92
万富 まんぷ 4.32 10.24 1954年に二萬五から改称
三星 さんせい 4.26 14.50 1920年に叭哩沙から改称
天送埤てんそうひ3.52 18.02
清水湖せいすいこ3.36 21.38 1953年に清水から改称
牛鬥 ぎゅうとう2.40 23.78 「鬥」は「斗」の異体字
楽水 らくすい 5.60 29.38 開業時は濁水、1953年に瑪崙から改称
土場 どば 7.26 36.64 太平山森林鉄路 仁澤線直通
 台湾には阿里山、八仙山、太平山の3大林場があります。3大林場の中で一番森林資源が豊富だった太平山林場から生産される木材は濁水渓を使った管流(水運)で搬出されていましたが、1924(大正13)年に宜蘭近郊の羅東駅から麓の土場駅までの軌間762mmの森林鉄道が全線開通し軌道運材になり、1926(昭和元)年からは旅客営業も開始されました。羅東駅から土場駅までの約37kmを平地軌道と呼び、蒸気機関車により運行されていましたが、トラック運材に転換され1979(昭和54)年に廃止になりました。現在は天送埤駅に周回軌道を敷設しレプリカを運転しています。駅名の読み方には異論があると思いますが、右表は「鉄道ファン」No68(1967(昭和42)年2月号)、「SL」No10、Wikipedia等を元に調整しました。

 標高300mの平地軌道終点である土場駅から先は山地軌道と呼ばれ、仁澤線、蘭台線、白糸線、太平山線の4路線と、仁澤索道、白嶺索道、白糸索道の3索道を交互に使って標高2000mの太平山工作站(太平山事業所)に達していました。4路線の総延長は13km、3索道の総標高差は1200mもありました。山地軌道では3~5tクラスの加藤やプリムスのガソリン機関車(戦時中は木炭ガス)が使われ、上記の13km以外にも50kmを超える多くの支線がありました。日本では多くの方々が平地軌道/山地軌道全てを羅東森林鉄道と呼んでいますが、台湾の林業関係者は平地軌道/山地軌道全体を太平山森林鉄路(太平山林場鉄路)と呼ぶようです。

 現在、太平山エリアには太平山荘等の施設が整備され「太平山国家森林遊楽区」として観光地になっています。茂興線跡を3km程再整備し、機関車を新製して蹦蹦(ポンポン)車と呼ばれる観光列車も運行されています。観光地となり森林鉄道を復元運行しているところは、長野県の赤沢自然休養林と赤沢森林鉄道に似ていますね。

山地軌道の概要(日本語版86、87、100ページから作成)
名 称軌道詳細索道詳細
軌 道 索 道 起終点 距 離 最大勾配橋梁数隧道数機関車数 斜面距離水平距離仰 角高低差建設年
仁澤線 土場-仁澤 4.53km3.0% 63 2 加藤×3
仁澤索道 仁澤-中間 950m 845m 22.0度356m 1935年
蘭台線 中間-蘭臺 3.92km2.0% 62 1 加藤×1、プリムス×2
白嶺索道 蘭臺-白嶺 1107m 988m 25.0度468m 1935年
白糸線 白嶺-白糸 3.20km2.5% 16 0 加藤×1、プリムス×2
白糸索道 白糸-上平 946m 837m 26.5度424m 1935年
太平山線上平-太平山 1.60km2.5% 14 0 ?×4
三星線 分岐点-路尾 15.30km2.5%168 0 加藤×1、?×3
三星線伏地索道三 号 機伏地索道とはインクラインの事 90m 9.0度 9m 1951年
茂興線 分岐点-終点 20.90km2.5% 303 0 加藤×4
見晴線 分岐点-終点 5.60km2.5% 420 ?×2
独立山索道 錦峰-壽山 581m 578m 7.28度 75m 1952年
独立山線壽山-終点 4.80km2.5% 60 0 加藤×1、?×2
南峰前線分岐点-終点 5.12km2.5% 20 0 ?×2
南峰後線分岐点-終点 5.57km2.5% 35 0 ?×2



 一般住民の足であった平地軌道は時刻表にも掲載されていたため日本の鉄道ファンも訪れており、いくつかの作品も発表されています。近年では日本の「鉄楽者」というグループが「中華民國鐵道模型研究發展協會」から写真集「蒸情台灣:秘境 羅東林鐵」を2010(平成22)年に出版しています。

 山地軌道を含めた全体像は、2017(平成29)年に南軽出版局から出版された「阿里山森林鉄道 1966-1968」の138ページでも簡単に紹介していますが、鉄道ファンにとってはいささか情報不足で、満足ができるものではありません。

 山地軌道の情報が少ないのは1987(昭和62)年まで戒厳令が敷かれており、従事者以外が入山許可を得るのが極めて難しかったからです。中国共産党が山地民族を抱き込んでゲリラ化することを恐れてとか、山奥の軍事施設(レーダーサイト)を守るためと、言われていました。無許可で入山しても索道に乗ることが出来なければ奥地へ行くことは難しく、奥地で写真を撮った日本のファンは皆無だと思われます。しかし、太平山工作站で主任を務めていた台湾人の「林清池」さんが太平山森林鉄路全体を網羅し、写真や図、表をふんだんに使った300ページを超える力作「太平山開發史」を1996(平成8)年に出版しました。ハードカバーの愛蔵本まで用意され増刷もされたようです。熱心な日本のファンは早速個人輸入したのですが、素晴らしい資料集であるにもかかわらず中国語で書かれているので何となくは理解出来ても、詳しい内容が理解出来ず悔しい思いをしていました。Net翻訳では、繁体字の入力に苦労する割には、地名や人名などの固有名詞まで無理やり翻訳されてしまい、意味不明の翻訳結果になってしまうのです。

     
     
書 名 :太平山開發史  
著 者 :林 清池  
出版社 :浮崙小築文化事業  
出版日 :1996年5月(3000冊)  
二 刷 :2002年6月(1000冊)  
日本語版:2015年4月(1000冊)  
ISBN 10 957-99105-0-2(ハードカバー) 
ISBN 10 957-99105-1-0(ソフトカバー)  
ISBN 13 :978-957-99105-2-1(日本語版) 
     
     
 コロナ禍で自宅にこもりNet検索をしていたところ、国会図書館の蔵書リストから2015(平成27)年に「太平山開發史」の日本語版が追加出版されている事を発見し早速入手しました。中国語版とは多少構成が異なりますが、キャプションや表だけでなく、本文の内容も理解できるようになり、大喜びです! 著者の「林清池」さんは日本統治時代の教育を受けた親日家で、仕事仲間だった日本人にも読めるように配慮してくれたのでしょう! 太平山出身者は太平山同友会と言うグループで結ばれており、出版にあたり同友会メンバーを訪ねる日本全国への取材旅行もしていたようです。日本語版が発行されていたのに5年間も気づかなかったのは迂闊でした。堀田式の索道や1900年代初頭に台湾に渡った3~5tクラスの加藤やプリムスの写真も見られ、太平山森林鉄路を知るのに申し分ない内容です。私の立場から言わせていただくとすれば、「阿里山森林鉄道 1966-1968」の折込付録のような、山の名前、渓の名前、地名が入った全線にわたる詳細な地図が掲載されていなかったのが残念です。

 日本語版にもISBNコードが割り当てられているにもかかわらず、一般書店には流通しておらずNet検索をしても販売店が見つかりませんでした。しかしFacebook「太平山開発史(日本語版)」からメッセージを送ると、台湾から郵送してもらえることが判りました。送料込みで日本円で3000円(送金手数料は別)でした。送金方法についてはFacebookで相談してみて下さい。海外へ少額を送金する手数料は想像以上に高かったので、私は大きな郵便局でしか扱っていない「国際書留・保険付書状」を利用して日本円の現金を送ったところ、送料550円で済みました。Facebookのメッセージは日本語でも大丈夫なので是非入手して、太平山森林鉄路の魅力に触れてみませんか? メッセージに応対してくれるのは著者のご子息だそうです。「りんてつ倶楽部のHPを見た!」と伝えていただければ幸いです。

 Facebookのアカウントが無くても連絡しやすいように連絡先を追加しておきます。Facebookから連絡する場合は「太平山開発史(日本語版)」の文字をクリックして下さい。連絡の際はご自分の名前や連絡先を明記するようにお願いします。

E-MAIL  :adadac@gmail.com
Facebook:「太平山開発史(日本語版)」
LINE ID :huagutang
住所・氏名   :台湾 宜蘭県羅東鎮中山路3段291号 江維民

 筆者のご子息である江維民氏は、日本の大学に通っていたようなので日本語での問い合わせに問題はありません。(10月11日追記)


2020年10月11日 加筆
2020年10月 5日 追記



小坂森林鉄道 ~飛騨最大の森の鉄路~ 完結!


 鉄道史研究家の若手ホープと目されている坂中真之氏が著した自費出版の資料集「小坂森林鉄道 ~飛騨最大の森の鉄路~」の下巻が完成し、昨年刊行の上巻と合わせ完結しました。坂中氏は、RM誌のトワイライトゾーンへの投稿など、最近頭角を現わし始めた鉄道史研究家です。りんてつ倶楽部の作業にもたびたび参加し、そこで得た知見を元に小坂森林鉄道研究会での保存活動にも精力的に打ち込んでいます。鉄道史研究と保存活動の2足のわらじは、さぞかし大変だと思います。

上巻の構成は、第1章:小坂森林鉄道前史、第2章:小坂森林鉄道の歴史、第3章:車両、資料編
下巻の構成は、第4章:路線、第5章:運材設備・事業、第6章:保存車両、資料集 となっています。

 氏の情報収集力には脱帽です。小坂森林鉄道はマイナーですが、お勧めできる資料集です。強いて言えば「○○から推測したもの。」「○○と推定される。」「○○かもしれない。」等と断定できない表現が多いのがが気になります。これは当時を証言できる方が既に他界しており確証が得られない事が原因だと思われ、若いが故に研究の着手が遅かったためで、仕方ない事だと思いますが、ちょっと残念です。しかし、確証もなく断定されるよりは良心的だともいえます。以下に小坂森林鉄道研究会から提供いただいた紹介文を転載しておきます。

●本書のご紹介

 ヒノキ材の産地小坂町(岐阜県下呂市)の面積の大部分を占める国有林で最盛
 期には60kmいう名古屋営林局(愛知、岐阜、富山県)最大規模の路線網を持
 っていた小坂森林鉄道。現在も一部レールが残っている路線があることで森林鉄道フ
 ァンに名前が知られますがその全体像や実態は当時の関係者以外にはほとんど知られ
 ていません。地元有志、森林鉄道ファンを中心に結成された小坂森林鉄道研究会が
 収集、調査した当時の資料や写真から発掘された情報満載でお届けします。

 書店への流通はないので、軽便鉄道模型祭(Web開催)での通販、Amazonでの通販、貨物鉄道博物館での店頭販売でお求め下さい。下巻は軽便鉄道模型祭(Web開催)に合わせて販売開始となる予定です。軽便鉄道模型祭(Web開催)での販売は税無し、送料サービスの予定です。でAmazonでの下巻の取扱は10月までお待ちください。

書 名:小坂森林鉄道 ~飛騨最大の森の鉄路~ 上巻 書 名:小坂森林鉄道 ~飛騨最大の森の鉄路~ 下巻
著 者:坂中 真之   著 者:坂中 真之
サイズ:A4版、99ページ   サイズ:A4版、127ページ
価 格:2500円(税別)   価 格:2600円(税別)
発行日:2019/10/13   発行日:2020/10/2
ISBN :978-4-86476-729-3   ISBN :978-4-86476-852-8
出版社:ブイツーソリューション(自費出版)   出版社:ブイツーソリューション(自費出版)

2020年9月16日 追記


三浦源太郎さんが亡くなられました


 王滝村の滝越で「山鳩屋」と言う民宿を営まれていた三浦源太郎さんが4月28日に96歳で亡くなられました。私達の世代の多くが「山鳩屋」にお世話になり、沢山の写真を残しています。また、源太郎さんは営林署の仕事もされており、平成6年(1994)春の叙勲で造林技術の指導推進功績者として「勲六等瑞宝章」を受章した名士でもあり、滝越の三浦一族の長でもありました。ご冥福をお祈りします。

 

2019年5月6日 追記



嵐山森林鉄道と林田山森林鉄道の本


 2年程前に台湾で出版された哈崙森林鉄道の資料集と写真集をご紹介しましたが、今年の10月に嵐山森林鉄道の資料集と写真集、林田山森林鉄道の写真集が出版されたので、ご紹介します。

 台湾東部最大の都市である花蓮近郊には、北から嵐山(太昌山)、哈崙(木瓜山)、林田山と呼ばれる3つの大規模な森林鉄道がありました。先日は哈崙(木瓜山)森林鉄道の本をご紹介しましたが、今年は嵐山(太昌山)森林鉄道の資料集と写真集、林田山森林鉄道の写真集が出版されました。

 嵐山森林鉄道資料集の作者は花蓮にある國立東華大學人文社會科學學院長の王鴻濬教授で、哈崙森林鉄道資料集の作者と同じ人です。

 日本でも廃線跡を探検してレポートするのを良く見かけますが、台湾東部の森林鉄道を探検するのは大変なことです。何故なら平地から山中までの軌道は連続しておらず、何本もの索道で連絡していたので、道のない索道区間を登山の装備で何日もかけて遡らなくてはならないからです。教授自身も調査隊の一員として山中の事業所(台湾では工作站と呼びます)に入り、残された文献の調査や、測量をされたそうです。王教授は鉄道ファンではありませんが、哈崙森林鉄道の資料集と同様に鉄道ファンの方でも充分に楽しめる内容に仕上がっています。付録のDVDを見ると、現地調査の困難さが良く判ります。

 嵐山森林鉄道は、太昌貯木場から2.6kmの平地軌道に続く第1索道で650m高度を稼ぎ、1.9kmの中間軌道を経て、続く第2・第3索道で更に1190m登り、そこから数10kmの山地軌道が続いていました。この第1~第3索道の竣工が1956年(昭和31年・民国45年)だったので、本格的な軌道運材が始まったのはこの頃だと考えていました。

 しかし、この第1~第3索道は更新された新索道であり、初期の索道は別ルートを4本の索道と中間軌道で結んでいたことが判りました。初期の索道は1943年(昭和18年・民国32年)に竣工したので、僅か13年で新索道に切り替わっていたことになります。このような歴史は、この研究書が出版されなければ決して知ることが出来なかったことです。

 嵐山森林鉄道が現役時代の写真を撮っている日本の鉄道ファンは僅かですが、その数少ない入山者の一人である酒井助六氏の写真も沢山掲載されています。

 一方、林田山森林鉄道の写真集は「憶森坂:林田山林業影像集」のタイトルが示すように、旅客営業をしていた台東線の萬榮駅から森榮(森坂とも呼ばれています)までの萬森線が主体で、集合記念写真が多い写真集です。鉄道の写真が少ないのは廃止が早かったせいで、残されている写真が少なかったからでしょうか? 写真を見ていたら、萬森線の初期には蒸気機関車が入線していたことが判りました。従事されていた人には懐かしい写真集だと思いますが、鉄道ファンには物足りないかもしれません。

 前回同様、A4版写真集のキャプションは中国語、日本語、英語の併記なので中国語が理解できなくても楽しめます。

 B5版の研究書(資料集)の方は、中国語のみですが繁体字(日本での旧字体)なので、字を見れば大体の意味が分かります。時間をかけて解読してみては如何でしょうか? 研究書(資料集)付録のDVDは3カ国語対応となっており日本語で視聴することができます。

  (画像をクリックすると拡大できます。ブラウザのボタンで戻って下さい。)
 
資 料 集
写 真 集





《新 刊》
森林・部落・人—太魯閣林業史
作 者:王鴻濬
発行日:2018年10月25日
部 数:初版2000部
出 版:阿之寶手創館
内 容:嵐山森林鉄道の研究書
言 語:中国語のみ
付 録:DVD(中国語、日本語、英語の3言語で視聴できる)
装 幀:B5版、263頁、ソフトカバー
価 格:350元
ISBN :9789860569667
概 要:嵐山森林鉄道の研究書。貴重な現役当時の写真だけでなく、地図や図面も多く掲載されています。最後まで残った3本の索道と、先に廃止になった2本の索道により山深い奥地に向かっていました。
《新 刊》
悠悠嵐山:太魯閣林業影像集
作 者:張嘉榮
発行日:2018年10月
部 数:初版1000部
出 版:阿之寶手創館
内 容:嵐山森林鉄道の写真集
言 語:中国語、日本語、英語の併記
付 録:なし
装 幀:A4版、159頁、横開き、ハードカバー
価 格:500元
ISBN :9789860569063
概 要:左記「森林.部落.人—太魯閣林業史」と重複がありますが、貴重な写真が多数掲載されています。写真を大きく扱っているので模型ファンにもお勧めです。





《既 刊》
1922無盡藏的大發現:哈崙百年林業史
作 者:王鴻濬、張雅綿
発行日:2016年6月22日
部 数:初版2000部
出 版:林務局花蓮林區管理處・阿之寶手創館
内 容:哈崙森林鉄道の研究書
言 語:中国語のみ
付 録:DVD(中国語、日本語、英語の3言語で視聴できる)
装 幀:B5版、261頁、ソフトカバー
価 格:250元
ISBN :9789860488296
概 要:哈崙森林鉄道の研究書。貴重な現役当時の写真だけでなく、地図や図面も多く掲載されています。地図を見ると5段の索道により山深い奥地に向かっていました。
《既 刊》
無盡藏:哈崙百年林業影像集
作 者:行政院農業委員會林務局花蓮林區管理處
発行日:2016年6月1日
部 数:初版700部
出 版:行政院農業委員會林務局花蓮林區管理處
内 容:哈崙森林鉄道の写真集
言 語:中国語、日本語、英語の併記
付 録:なし
装 幀:A4版、159頁、横開き、ハードカバー
価 格:500元
ISBN :9789860489385
概 要:左記「無盡藏的大發現」と重複がありますが、貴重な写真が多数掲載されています。さらにモノクロだけでなくカラー写真が豊富なのも特筆です。写真を大きく扱っているので模型ファンにもお勧めです。(2年前の出版から内容は変わっていませんが、表紙のデザインが異なる版があるようです。)






 
2年後に発刊を計画中
《新 刊》
憶森坂:林田山林業影像集
作 者:張嘉榮
発行日:2018年10月
部 数:初版1000部
出 版:行政院農業委員會林務局花蓮林區管理處
内 容:林田山森林鉄道(主に森榮)の写真集
言 語:中国語、日本語、英語の併記
付 録:なし
装 幀:A4版、159頁、横開き、ハードカバー
価 格:500元
ISBN :9789860569070
概 要:林田山森林鉄道(主に森榮)の写真集です。台東線萬榮~森榮と、集合記念写真が大半で、森林鉄道の写真は少ないです。貴重な写真も掲載されていますが鉄道ファンの目からは面白くないかも知れません。


 日本国内でこれらの本を取次販売している書店は今のところありません。現状では台湾の通販サイトを使って個人輸入するしかないようです。

 ここでは台湾の通販サイトの一つである「博客来」をご紹介しておきます。サイトが中国語と英語だけなので多少の戸惑いがありますが、会員登録の方法、購入方法を解説しているこのサイトを発見しましたので参考にして下さい。結構な送料がかかるのが難点ですが、定価の5%引きで購入でき、注文後数日で届くそうです。

 2年前に出版された2冊、今年出版された3冊を「博客来」で検索した結果をリンクしておきました。表内のISBNコードをクリックしてください。

2018年12月15日 追記



助六 木曽森林鉄道鯎川線


 南軽出版局では毎年興味深い書籍を発表していますが、今年の軽便鉄道模型祭で発表されたのは「助六・木曽森林鉄道鯎川線」でした。木曽谷に最後まで残った王滝森林鉄道は1975年5月に廃止になりましたが、途中の大鹿停車場から分岐していた鯎川支線は約1年後まで運行していました。終点の助六停車場付近には大規模な作業軌道が敷設され、ダブルΩループや、五段木橋など信じられない鉄道情景が展開されていました。末期の助六を訪問できたファンの数は僅かです。それらのファンが撮った膨大な写真を厳選してこの本が出来上がりました。助六を語る本の最高峰ではないかと思います。

 末期の助六に入ったファンの証言から、五段木橋は1973(昭和48)年6月に完成し、1976(昭和51)年8月の取り壊された事が明らかになりました。僅か3年2ヶ月しか存在しなかったのです。作業軌道は事業終了後すぐに撤去されてしまうので、その姿を捕らえられるのは僅かなタイミングしかないのです。

 古くは人力と重力により集材していましたが、大正4年に木曽小川御料地で集材作業を作業軌道に置き換える最初の試みがなされたことが判明しました。最初の作業軌道も、最後の作業軌道も木曽谷だったのです。このような史実の記載も見逃せません。



 今まであまり注目されなかった機関車の構造解説や、操作説明なども模型製作に役立ちそうです。エンジンやミッションの構造が手に取るように判るスケルトンな図面も注目です。

 これまで、南軽出版局から出版された本の著者は「けむりプロ」でした。今回の「助六」は同じテイストで編集されていますが著者は「なんかる林鉄班」と称し、トレードマークも「やかん」ではなく「鉄瓶」に代わっています。

 残念ながら一般の書店では取り扱っていません。お求めは南軽出版局のお求め方法サイトをご参照下さい。

2018年11月14日 追記



阿里山森林鉄道1966-1968


 4ヶ月も前の事なので既にご存じだと思いますが、2017年10月1日に南軽出版局から「阿里山森林鉄道1966-1968」が出版されました。144ページ、モノクロ(一部カラー)、折り込み付録付きとなっています。著者は、数々の名著を残されてきた「けむりプロ」です。昭和46年に交友社から出版された「鉄道讃歌」から約半世紀、けむりプロのメンバーって何歳になったのでしょう? そのパワーに感心してしまいます。

 これまでにも阿里山森林鉄道を題材にした本が何度も出版されていますが、こんな素晴らしい景色の中を走っていますよ! と言う写真集的な本が多かったと思います。しかし、本書は建設当時の歴史的な背景や、シェイのメカニズムの解説など、これまでの本にない資料的な内容がとても豊富です。これらの資料と素晴らしい情景写真が組み合わさって、素晴らしい仕上がりになっています。阿里山本の決定版と言えるのではないでしょうか。

 塔塔加線(阿里山から南東に延びる林場線)の終点「塔塔加」の大パノラマ写真、林場線の線路を正確に書き加えた日本統治時代の5万分の一地形図が、特別付録となっています。地形図は起点の嘉義から林場線の終点までの全線をカバーしています。(林場線の位置を正確に示す地形図はこれまでに発表されたことがないので、これは貴重な資料です。)



 台湾にもたくさんの森林鉄道が存在したことは以前にもご紹介しましたが、阿里山森林鉄道だけが特別な存在だった事に気がついていましたか? 阿里山以外は日本に似た森林鉄道ですが、阿里山は唯一アメリカ式の森林鉄道なのです。

 日本では山奥で切り出された木材は川沿いに集積され、川流しにより麓の街まで輸送されていました。しかしダム建設などの河川開発により川流しができなくなって、代わりに森林鉄道が建設されたのが多数派です。従って森林鉄道は沢沿いを走っていました。山の中で伐採された木材は、索道で軌道沿いまで降ろし集積されていたのです。八仙山森林鉄道や羅東森林鉄道はこのタイプです。

 それに対してアメリカ式の森林鉄道は急勾配で一気に尾根沿いまで登り山奥へ向かいます。このためにシェイなどの強力な機関車が発達したのです。急勾配を安全に降りるために早くから貫通式のブレーキが発達したのもそのためです。山で伐採された木材は強力な集材機で、軌道沿いまで引き上げられ集積されていたのです。木材を降ろすのか、引き上げるのかが大きな違いです。

 東海岸にあった森林鉄道である嵐山森林鉄道、哈崙森林鉄道、林田山森林鉄道はこの中間の存在です。平地からすぐに深い山となるので川流しできるような大きな川が存在しません。軌道は脆弱で、酒井や加藤の様な5t程度の非力な機関車では一気に尾根沿いまで登る事もできません。そのために索道連絡となっていたのが特徴です。花蓮近郊の森林鉄道は、どれも何本かの索道を経て標高2000m以上の山奥まで達していました。また、多くの技術を日本から導入したためか、日本の森林鉄道に似た沿線風景が魅力でした。

 このような運材方式の違いも本書から読み取ることができます。是非お手元に置いていただきたい逸品ですが、残念ながら一般の書店では取り扱っていません。お求めは南軽出版局のお求め方法サイトをご参照下さい。

 うれしいお知らせが届きました!

 この本が鉄道友の会が選定する「2018島秀雄記念優秀著作賞」の単行本部門で受賞しました。鉄道友の会では選定理由を以下の様に述べています。

 本書は、日本統治時代の台湾で日本人の手によって建設された阿里山森林鉄道について、車両の記録のみならず沿線風景から歴史、地勢的な面までを総合的にまとめた著作です。KEMURI PRO.は、鉄道情景を中心とした組写真による「語りかけるグラフ」を持ち味として活動を続けている鉄道趣味者の集団で、これまでにも「貝島炭礦鉄道」(2015)、「北のオールドアメリカン」(2016)など格調高い著作を発表し続けています。写真を魅せる各ページのレイアウトの構成や、挿入図表なども自ら作成するなど、本づくりに対するこだわりも高く評価できます。阿里山森林鉄道の往時の姿をしのび、歴史を知る上で充実した内容の著作として、島秀雄記念優秀著作賞に選定しました。

 贈呈式は2018年11月25日(日)に都内で予定しているそうです。


2018年11月14日 加筆



台湾の森林鉄道本のご紹介


 台湾の森林鉄道に興味がありますか? 台湾には日本領時代にいくつかの森林鉄道が建設されています。規模が大きく有名なのは阿里山森林鉄道、羅東森林鉄道、そして八仙山森林鉄道の3路線で、これらは「鉄道讃歌」等の本により国内でも紹介されています。阿里山は今でも当時とほぼ同じ全線を観光列車が走っています。羅東は既に廃止されていますが山の上にある太平山エリアで木曽の赤沢自然休養林のような観光列車が走っています。

 しかし、この有名な3路線以外に東部(花蓮という街の近く)にも、かつて比較的規模が大きい3つの森林鉄道が存在していました。北から嵐山森林鉄道、哈崙(ハロン)森林鉄道、林田山森林鉄道の3路線です。この3路線は水平軌道の途中に何回もの索道連絡を経て町と伐採地とを繋いでいました。数カ所の索道を経由した最奥地の水平軌道は標高2000mを越える深い山の中で、長大かつ大規模な森林鉄道でした。奥地には今でも道がなく登山者しか近づくことが出来ません。

 台湾では外国人の山地立入りを厳しく規制していたので、写真を残している日本の鉄道ファンは僅かです。数少ない入山者の一人であるである酒井助六氏のサイト「異端なる鉄道・異端なる音楽」で、多数の貴重な写真を見ることが出来ます。森林鉄道ファンなら一度は見てみたかった風景の連続です。

 そんな日本ではあまり知られていない東部の森林鉄道の一つである哈崙森林鉄道の本が昨年(2016年)の6月に台湾で出版されました。出版の直後に知らされたので、すぐに台湾の知人に購入を依頼し日本まで届いていたのですが、受取りに行く余裕がなく半年が経過してしまいました。最近になって引取ることができて、やっと眺めることができました。こんなに沢山の写真や資料が残されていたのは驚きでした。そして、その険しい沿線風景に圧倒されました。阿里山や羅東の様に大きな機関車が入線出来ない代わりに桟橋や木橋だらけの沿線風景に圧倒されます。(前出の酒井助六氏の写真が大量に掲載されていました。奥付には氏に対して「特別致謝」と記されていました。)書き忘れましたが、東部の3つの森林鉄道には蒸気機関車は入線していません、すべてディーゼル機関車です。日本製の酒井や加藤の機関車も沢山在籍しており、今でも動態保存されている機関車があります。

 A4版の写真集は中国語、日本語、英語の併記なので中国語が理解できなくても楽しめます。B5版の研究書の方は中国語のみですが、繁体字(日本での旧字体)なので中国大陸の簡体字と違い字を見れば意味が分かります。時間をかけて解読してみては如何でしょうか? 嬉しいことに付録のDVDは3カ国語対応となっており日本語で視聴することができます。

(画像をクリックすると拡大できます。)

書 名:1922無盡藏的大發現・哈崙百年林業史
著 者:王鴻濬 張雅綿
発行日:2016年6月22日
部 数:初版2000部
出 版:林務局花蓮林區管理處 阿之寶手創館
内 容:哈崙森林鉄道の研究書
言 語:中国語のみ
付 録:DVD(中国語、日本語、英語の3言語で視聴できる)
装 幀:B5版、261頁、ソフトカバー
価 格:250元
ISBN :978-986-04-8829-6
概 要:哈崙森林鉄道の研究書。貴重な現役当時の写真だけでなく、地図や図面も多く掲載されています。地図を見ると5段の索道により山深い奥地に向かっていました。
書 名:無盡藏・哈崙百年林業影像集
発行日:2016年6月1日
部 数:初版700部
出 版:行政院農業委員會林務局花蓮林區管理處
内 容:哈崙森林鉄道の写真集
言 語:中国語、日本語、英語の併記
装 幀:A4版、159頁、横開き、ハードカバー
価 格:500元
ISBN :978-986-04-8938-5
概 要:上記「無盡藏的大發現」と重複がありますが、貴重な写真が多数掲載されています。さらにモノクロだけでなくカラー写真が豊富なのも特筆です。写真を大きく扱っているので模型ファンにもお勧めです。

 調べてみたところ、AMAZONを含む日本の書店では取扱っていないようです。前出の酒井助六氏のサイトに手持ちの余分を分売してくれると記載されていましたが、半年前のことで既に売切れだと思います。残念ながらISBNコードをキーにして検索し、ご自分で取り寄せるしかなさそうです。

2017年1月4日 追記



新刊 「置戸森林鉄道 大きな森の中を走った小さな機関車」


 Netで橋爪実さんという方のご遺族の方と知り合いました。橋爪実さんは昭和25年生まれの方で、今年の6月にすい臓ガンで他界されましたが、考古学関連がお好きだったようで、色々な著作を残していらっしゃいます。その最後の著作として「置戸森林鉄道 大きな森の中を走った小さな機関車」と言う本を自費出版されている事を知りました。

 一昨日見本誌が届いたのですが、その内容を見てびっくりしました。森林鉄道ファンが見ても感心するような鉄道史研究書だったのです。故人は郷土史研究家向けに著されたのか、林業関係者向けに著されたのか判りませんが、写真、図版、表も多用されており森林鉄道ファンでも充分に楽しめる内容でした。唯一残念なのは写真が小さいことと、構内の線路配置図がほとんど無いことでしょうか? きっと鉄道ファンを意識して著されたわけではないんですね! でも、機関車の号機毎の来歴などは、ファン好みの内容だと思いました。資料的な価値も充分にあるので、是非お勧めします。

 調査結果は、都度その出展元が明記されています。研究者がご自分で検証される際に便利なように考慮されています。

 本の詳細は以下のようになっています。(ご遺族からいただいた情報です。)詳細はここをクリックして下さい。

(画像はクリックすると拡大できます。)

書籍名:「置戸森林鉄道 大きな森の中を走った小さな機関車」 橋爪実著
2016年10月出版 A4版153ページ(厚さ:約1.2cm) モノクロ印刷
価格 4510円(本体4000円、送料510円)

第1章 官行斫伐事業
 第1節 官行斫伐事業とは
 第2節 北海道での官行斫伐事業
 第3節 置戸町の概要
第2章 機関車など
 第1節 蒸気機関車
  1 ボールドウィン社製蒸気機関車
  2 中山機械製作所製蒸気機関車
  3 鉄道省釧路工場製蒸気機関車(ボールドウィン型)
 第2節 内燃機関車
  1 ジーゼル機関車
  2 ジーゼル機関車の台数
 第3節 貨車など
第3章 幹線、本線、支線など
 第1節 幹線
 第2節 本線
 第3節 支線
  1 幹線に伴う支線
  2 士居常呂線(勝山から士居常呂線最終まで)に伴う支線
  3 仁居常呂線(勝山から仁居常呂線最終まで)に伴う支線
  4 不明な支線
 第4節 車馬道
 第5節 馬車軌道
 第6節 構内引き込み線
第4章 輸送実績
 第1節 運材実績
 第2節 初期生産地
 第3節 民有貨物輸送
第5章 機関車の運行と地域住民
 第1節 機関車の運行
 第2節 「カンコの汽車」
 第3節 「カンコの汽車」との別れ
第6章 木材製材業者
引用参考文献
あとがき
資料編
年表編
索引(事項・人名・地名)

☆図・写真:152点
 ・置戸町立図書館所蔵の、当時の森林鉄道作業の様子や、号車別の写真
 ・置戸叢書等の文献より転載したもの
 ・著者撮影の、現代の置戸町などです
☆表:27点
☆資料編:
 ・森林土木事業成績一覧(大正10~昭和14年度)
 ・軌道延長線、貯木場面積等一覧
 ・路線別軌道延長一覧
 ・各号車の運転成績一覧
 ・軌道輸送事業成績一覧
 ・民有貨物輸送量一覧
 ・北海道における各森林鉄道の機関車等保有数一覧
 ・北海道における各森林鉄道の軌道延長・貯木場面積等一覧




























 自費出版本なので書店には流通していません。購入を希望される方は以下のアドレスに電子MAILでお申込み下さい。折返し郵便局の振込み口座をお伝えするそうです。入金を確認後、10日以内に北海道の訓子府町よりレターパックにて郵送するそうです。送料込みの1冊の価格は4510円(本体4000円、送料510円)です。2冊以上の送料はお問い合わせ下さい。発行部数は500と聞いています。売り切れると増刷は無いと思いますので、興味がある方はお早めにどうぞ!(MAILアドレスをクリックしてもMAILソフトが自動的に起動しない場合は、別途起動したMAILソフトに、MAILアドレスをコピーして貼り付けて下さい。)

送信先: okeshinkabocyago0315@yahoo.co.jp
表題:「置戸森林鉄道本の購入申込」
本文:
 郵便番号:
 住所:
 氏名:
 電話番号:
 必要冊数:
 この本を何処でお知りになったのですか?:

2016年12月28日 追記



遠山森林鉄道の本が増刷されました!


 11年前(平成16年)にご紹介した 森林鉄道ファンに人気の「遠山森林鉄道と山で働いた人々の記録」は版元品切れとなって久しく、オークションなどでしか入手できない状況が続いていました。このほど16ページ増補されて改訂版として増刷されました。もうオークションで探さなくても、定価で新本が手に入ります。グリーンの方が第1刷(ISBN4-943981-63-1)こげ茶色の方が第2刷(ISBN978-4-904994-20-7)です。装丁もすこし変わったようですね。

 巻末の「林鉄こぼればなし」が16ページ増補された部分で、「1.山中に孤立した鉄道」「2.木曽と伊那」「3.消えていった古い技術」「4.山師と庄屋のこと」「5.杣の一升飯」「6.戦後の新しい技術」「7.山の暮らしあれこれ」「8.山の伝承」「9.遠山谷のクリの木」「10.飯田の営林署」「11.梨本の機関車、動く」の11編で構成されており、出版後に新たに判ったことや新たに発掘された写真が掲載されています。初版をお持ちの方がもう1冊買っても充分楽しめる内容です。平成24年に梨本で復活を果たした酒井製A型5t機である96号機のことも紹介されていますよ!

 一般書店への流通はしていないそうなので出版元の南信州新聞社オンラインブックストアからご注文下さい。定価は税・送料別1500円で、初版の税込・送料別1500円より少しだけ値上げされています。印刷部数がそれほど多いとは思えませんので、お買い逃しのないようにご注意下さい。


2015年12月5日 追記



「私が見た~」シリーズが完結しました


 ベテランの鉄道ファンである今井啓輔さんの著作「私が見た~」シリーズ全5巻が完結しました。どの巻も貴重な写真と駅構内図が沢山掲載されており軽便ファン、特に模型ファンには必携の書となっています。私も行っておけば良かったなぁ、撮っておけば良かったなぁ、と思いました。後悔先に立たずですが・・・。出版元はレイルロードです。












私が見た特殊狭軌鉄道
第1巻
本体2,500円+税
ISBN 978-4-947714-23-7

私が見た特殊狭軌鉄道
第2巻
本体2,500円+税
ISBN 978-4-947714-26-8

私が見た木曽森林鉄道
   
本体2,800円+税
ISBN 978-4-947714-30-5

私が見た特殊狭軌鉄道
第3巻
本体2,200円+税
ISBN 978-4-947714-36-7

私が見た特殊狭軌鉄道
第4巻
本体2,200円+税
ISBN 978-4-947714-37-4

歌登町営・浜中町営・鶴居村営・別海村営・標茶町営の各簡易軌道、太平洋炭鉱運炭軌道、長木沢森林鉄道、仁別森林鉄道、花巻電鉄、宮城バス仙北鉄道、日本硫黄沼尻鉄道

越後交通栃尾線・頸城鉄道自動車・東洋活性白土専用線・黒部峡谷鉄道・関西電力個黒部上部軌道・立山砂防軌道・尾小屋鉄道・三井金属工業上岡鉄道

木曽森林鉄道

遠山森林鉄道・静岡鉄道駿遠線・遠州鉄道奥山線・松本製材専用軌道・三岐鉄道北勢線・近畿日本鉄道三重線

京大芦生研究林・下津井・井笠・日本鉱業佐賀関・大畑森林鉄道・赤沢自然休養林・あやめ池観光鉄道


 「特殊狭軌」と言う用語は近畿日本鉄道の社内用語であり、一般的な名称ではないと聞いています。近畿日本鉄道では1067mmゲージを狭軌、それ未満のゲージを特殊狭軌と呼び分けているようですが、近畿日本鉄道における1067mm未満のゲージは762mmしか存在していないので、特殊狭軌=762mmゲージと言う事になります。(もし610mmゲージが存在していたら何と呼んでいたのか興味ありますね!)

標準軌 4フィート8インチ半1435mm
狭軌 3フィート6インチ 1067mm
特殊狭軌2フィート6インチ  762mm

2015年8月30日 追記


新刊書2冊


 「私が見た特殊狭軌鉄道 第3巻」(今井啓輔氏著)と「国有林森林鉄道全データ《中部編》」(矢部三雄氏著)が出版されました。

「私が見た特殊狭軌鉄道 第3巻」は以前にもここで取り上げた「私が見た特殊狭軌鉄道 第1~2巻」、「私が見た木曽森林鉄道」に続くシリーズ第4冊目の筆者が撮り貯めた貴重な写真を掲載した写真集です。「特殊狭軌」とは筆者がお勤めになっていた近畿日本鉄道では便宜上、標準軌(1435mm)、狭軌(1067mm)、特殊狭軌(762mm)と呼び分けていたからだそうで、本書では軌間762mm以下の鉄道を取り上げているそうです。(出版元:レイルロード 本体2200円+税 B5・88ページ ISBN978-4-947714-36-7)本書では以下の6つの鉄道を取り上げています。


1.遠山森林鉄道
2.静岡鉄道 駿遠線
3.静岡鉄道 奥山線
4.松本製材 専用軌道
5.三岐鉄道 北勢線
6.近畿日本鉄道 三重線


 「国有林森林鉄道全データ《中部編》」もシリーズ本で《東北編》《九州編》に続く第3冊目になります。営林署などに残されていた資料から作成した、各森林鉄道の概要と地図を掲載した資料集です。地図を見ると軌道が川の右岸/左岸と逆を走っているケースがたまにあったりしますが、ここまで網羅されている資料は他に思い当たりません。廃線跡の探索などには最適な資料集だと思います。今回は《中部編》と言う事で、長野営林局管内の軌道もくまなく掲載されており、私達が保存している王滝森林鉄道も掲載されています。(出版元:信濃毎日新聞社 本体2500円+税 B5・273ページ ISBN978-4-7840-7270-5)アマゾンでも購入できます。


2015年7月29日 追記



豊田市こじま保育園の76号機


 晩年は白川線やうぐい川線で活躍していた酒井製5t機、運材台車、小型B型客車が豊田市のこじま保育園(現こじまこども園)で保存展示されていたことはよく知られていました。最近この車両達が上松駅裏側(元の上松貯木場)にある上松電子(株)の構内に移設されており、上運色と呼ばれているクリーム色とこげ茶色に再塗装されています。駅のホームからも良く見える位置に展示されているそうです。売却されたのかな? とWebで調べてみると「こじまこども園」「上松電子」は、豊田市に拠点を置くトヨタ系企業「小島プレス工業」を中心とする「小島グループ」に属する法人であることが判明しました。邪魔になって廃棄・スクラップにされるのではなく、グループ会社によってゆかりの場所に里帰りできて幸福な機関車です。

 この機関車は74号機→52号機→76号機と改番されており廃止になるまで王滝営林署に所属していました。(森林鉄道の大家N氏の情報)52号機の時代にキャブがつぶれて新製したことから、正面が横長の2枚窓でHゴム支持となっており、ラジエター脇に2個のヘッドライトを持つ特長ある機体でした。搬入時は2個ライトの状態だったようですが、再塗装の際にラジエター脇の2個ライトは撤去されてしまったようです。76号機のチャームポイントだったのに残念な気がします。

1974年8月8日
助六にて(U太氏提供)
1993年10月10日
豊田市 こじま保育園にて
2014年11月29日
上松電子にて

 その後、仲間から現地レポートが届きました。屋根、照明、看板が出来上がっており、機関車にはチャームポイントだった2つのヘッドライトも取り付けられているそうです。(ライトが小さすぎて目立たないのが残念です。)2014年12月30日に柵の外から撮影。

 その後の様子です。去る2015年1月31日に公開展示の記念式典が開かれたそうです。当日の様子が2月1日付の中日新聞に掲載されていましたので、スキャンした紙面をご紹介します。(クリックで表示します。)上松町長のBlogでも紹介されています。事前に上松電子にお願いすれば近くで見ることもできるそうですよ! 「エンジンを動かせるようにしたい」と言うコメントもあったようで今後が楽しみですね。76号機の現役時代最後を見届けた私達としてはボディーが黄緑、フレームが黒の、いわゆる王滝営林署色に馴染みがあります。現在のボディーがクリーム色の通称上運色(上松運輸営林署色)にはどうしても違和感があります。綺麗に化粧直しして保存展示されただけでも喜ばしいのですが、贅沢でしょうか?

2014年11月29日 追記
2015年 1月 5日 補足
2015年 2月 6日 補足



「特撰森林鉄道情景」が出版されました


 今朝、講談社発行、西裕之さん著の新刊「特撰森林鉄道情景」が届きました。B5版160ページ(内カラー16ページ)で、ISBN978-4-06-270312-3、定価2800円(税別)です。色々なHPでも紹介され始めているようですが、帯を外した表紙(表1)と裏表紙(表4)をお目にかけましょう。オレンジ色の帯には掲載されている路線が一覧になっています。写真が小さいので以下に転記しておきます。木曽森林鉄道、美深森林鉄道、陸別・トマム森林鉄道、扇田森林鉄道、宮田又沢・船岡森林鉄道、椿森林鉄道、杉沢森林鉄道、葛根田・鶯宿森林鉄道、仁別森林鉄道、岩見森林鉄道、附馬牛森林鉄道、新川森林鉄道、猪苗代森林鉄道、浪江森林鉄道、神楽山森林鉄道、下仁田森林鉄道、東京大学演習林軌道、杣口森林鉄道、渋森林鉄道、王滝(白川)森林鉄道、遠山森林鉄道、千頭森林鉄道、水窪森林鉄道、熊切森林鉄道、小原野森林鉄道、魚梁瀬森林鉄道、福川林業森林軌道、巣之浦森林鉄道、赤水・小野市森林鉄道、安房森林鉄道の30路線です。これらは第1章の「各地の森林鉄道」に収められています。

 第2章は「集材から運材まで」と称して安房森林鉄道の一日を追って仕事の流れを紹介しています。第3章は「森林鉄道に見られる諸施設」と称して木橋、インクライン、車庫などの施設を紹介しています。ページをめくるたびに今までに見たこともない写真が次から次へと現れ圧巻です。

 右に掲載したのは王滝森林鉄道白川支線を紹介した86、87ページです。何度も現地を訪れ、現地の人から白川線の奥地にはインクラインや作業軌道がたくさんあったと聞いていましたが、その写真は初めて見ました。現地は既に森に戻ってしまい廃線跡をたどるのは不可能だと思われますが、是非現地を訪れたいと思わせる地図と写真です。

 木曽森林鉄道に限らずこのような貴重な写真がたくさん掲載されており、森林鉄道ファンには是非お勧めしたい一冊です。お近くの書店で手に取ってお確かめ下さい。最後に、著者の西さんから現時点で判明している正誤表をいただいていますので、以下に転記しておきます。

ページ場所
 27中段写真キャプション中段奥地奥地
 315行目現流域源流域
 60DATA蒸気削除
 66路線図平営林署郡山営林署
 79路線図アユウ沢支線アコウ沢支線
 83路線図キャプションインフラ軌道インクラ軌道
 97上段写真キャプション大野-北又渡柿の島-大野
 99中段写真キャプション飛流橋飛龍橋
10914行目球切り玉切り
120DATA?営林局?営林署熊本営林局延岡営林署
   軌間?mm軌間762mm
   大富橋大宮橋
153下段写真キャプション三河大野三河田口

2014年11月22日 追記



「私が見た木曽森林鉄道」が出版されます


 9月22日(日)に「私が見た木曽森林鉄道」(見本誌)が届きました。後付けを見ると9月30日発行と言う事になっています。近畿日本鉄道にお勤めだった今井啓輔さんの著作です。今井さんはこれまでにも「私が見た特殊狭軌鉄道」と言う本を第1巻、第2巻と著作しており、この「私が見た木曽森林鉄道」が3巻だという事です。発行は「レイルロード」、発売は「文苑堂」となっています。

 第1巻、第2巻は数ページずつ色々な狭軌鉄道を紹介していたのですが、今回の本は全136ページが王滝森林鉄道で埋め尽くされており、貴重な写真が満載です。各停車場の構内見取り図も添えられており、模型ファンにも見逃せない内容になっています。10月6日のフェスティバルにお越しのお客様にも是非ご覧いただきたいと思い、数量限定ですが取り次ぎ販売したいと考えています。

 フェスティバル会場で手にとってご覧いただき、宜しければ是非お買い求め下さい。価格は2800円+税で2940円です。りんてつ倶楽部のメンバーを見つけてお声をかけて下さい。



2013年 9月25日 追記



「十勝の森林鉄道」が出版されました

  十勝毎日新聞社のWebページで郷土史研究家の小林實さんが「十勝の森林鉄道」と言う本を2012年1月に自費出版されたと言う記事を見つけました。興味があったので手にとって内容を確認してから購入しようと思ったのですが、取扱が道内のサッポロ堂書店(札幌市北区)と春陽堂書店(河東郡音更町)の2店と記されており、困ったなと思っていました。その後、幸運なことに札幌へ出張する機会に恵まれ、先週発売元であるサッポロ堂書店さんで購入してきました。

書 名:「十勝の森林鉄道」~森とともに生きた幻の鉄路を捜して~
発行日:平成24年1月14日 初版第1刷発行 頒価:2200円 A5判301頁
著 者:小林 實
発行者:小林初枝
発行所:森林舎
発 売:サッポロ堂書店春陽堂書店

 この種の書籍は、何らかの形で運輸にかかわるお仕事をされている方や、鉄道ファンにより著されている事が多いのですが、序文によれば著者の小林さんは農業に従事されている方で、地図で山奥に軌道が敷かれているのを見つけて興味を持ったと述べており、異色だと思いました。

 本書は、以下に転載した目次を見て分かる通り十勝地方に存在した軌道を網羅した大作です。色々な軌道について述べていますが、森林鉄道に一番多くのページを割いているので、あえて「十勝の森林鉄道」という書名にしたそうです。今までに見たことも聞いたこともない軌道の路線図や図表、写真が豊富に掲載されており、森林鉄道ファンだけにとどまらず、多くの軽便鉄道ファン、トロッコファン、模型ファンにお勧めできる濃い内容でした。

第1章 木材搬送の馬鉄・軌道
第2章 鉱業・殖民軌道ほか
第3章 十勝川新水路掘削と築堤工事に使われた軌道
第4章 中小河川の工事に活躍した軌道
第5章 河川工事とその他に使用された軌道
第6章 足寄森林鉄道
第7章 陸別・斗満森林鉄道
第8章 斗満・音更・十勝森林鉄道
補録(1)まぼろしの北海道製糖の軌道2線
補録(2)中村組馬車鉄道と王子専用鉄道

 見事に十勝地方に特化した本であることも特長です。巻末に列記されている参考文献を見ても、これまでにファンの間に知られている資料はほとんど無く、道内の資料がほとんどである事も興味深いところでした。発売元であるサッポロ堂書店のご主人の石原さんによれば東京・神田の書泉グランデ(6階)にも少数ですが置いてもらっていると言うことですので、都内でも手に取って内容を見てから購入できるようです。是非購入されてみては如何でしょうか?


2012年 2月 5日 追記

 レイルマガジン編集長のBlog「編集長敬白」で紹介されたこともあり、版元も驚くような売れ行きで、急遽増刷したとの事です。鉄道ファン向けに限らず一般新聞(3月23日付け朝日新聞朝刊の道内版)にも書評が掲載されており、ますます人気が出そうです。興味がある方は早めに入手することをお勧めします。

2012年 3月24日 追記



森下定一さんが亡くなられました


 森林鉄道ファンならば誰もが知っている、上松運輸営林署にお勤めだった森下定一さん(享年88歳)が去る平成22年10月19日に亡くなられ、地元の玉林院で21日~22日にかけて葬儀が執り行われました。森下さんは鉄道ファンにも深い理解を示され、私を含めて多くの鉄道ファンがお世話になっていたと思います。

 また、森下さんは誰よりも森林鉄道を愛し、写真が好きだったことから数々の貴重なシーンを記録されていました。王滝村で開催された「森林鉄道フェスティバル」の写真展にも沢山の作品を展示させていただきました。多くの本を著述、監修、資料提供されており、ちょっと思い出すだけでも、以下の出版物の後付けにお名前を見つけることが出来ます。

 ・上松運輸営林署の「小川森林鉄道」 (昭和42年)
 ・銀河書房の「木曽の森林鉄道」 (昭和48年)
 ・プレスアイゼンバーンの「木曽森林鉄道」 (昭和51年)
 ・ネコパブリッシングの「木曽谷の森林鉄道」 (昭和62年)
 ・郷土出版社の「思い出の木曽森林鉄道」 (平成10年)
 ・木曽森林鉄道レトロムビー製作委員会の「木曽森林鉄道レトロムビー」 (平成22年)

 森下さんとは、昭和40年代の半ばに上松運輸営林署の事務所で始めてお会いしました。2~3回目の訪問時、いつものように添乗をお願いしたところ春先で凍上が緩み始め危険だからと断られてしまいました。せっかく遠いところから来たのだからと、6×6のネガを貸して下さった事が印象的です。(写真左:写っているのは森下さんご本人)昭和51年に訪問した時には、既に本線が廃止されていたので、もう写真を撮る物が無いだろうと、黒沢の伐採現場や、造成中の赤沢自然休養林(写真右:森下さんは左から二人目)にも連れていっていただきました。

 上記、上松運輸営林署の「小川森林鉄道」(昭和42年)の続編として「王滝森林鉄道」を刊行するために執筆すると言って、奥様に原稿用紙を買いに行かせた直後に亡くなられたそうで、故人もさぞかし心残りだったのだと思います。私たちも、まだまだ教えていただきたいことが沢山あったのにとても残念です。謹んでご冥福をお祈りします。







2010年11月 3日 追記



「全国歴史保存鉄道」発刊

 JTBパブリッシングからキャンブックス全国歴史保存鉄道」白川淳著(ISBN:9784533070662)が1800円(税込み1890円)で、去る3月31日に発売されたという連絡を仲間からいただきました。

 これまでにもキャンブックスからは「全国保存鉄道1~4」や「海外保存鉄道」等の思わず買ってみたくなるタイトルの本が発売されており、訪問者側の立場から楽しく読ませていただいていましたが、今回の「全国歴史保存鉄道」には私共「りんてつ倶楽部」も紹介されているというので、すぐに立ち読みしに行きました。構成は、それぞれの保存鉄道毎に1~2ページを使って全体の雰囲気を伝える写真と紹介記事が掲載されており、型式や製造年などのデータと、運行日や運行時間・料金などが添えられていました。「りんてつ倶楽部」も1ページ割いて紹介されており、写真は2007森林鉄道フェスティバルで感動の復活を遂げた運材列車でした。

 この本のおかげで松原への訪問者が増えると対応しきれるかな? と、不安に感じると共に、自分たちの楽しみで始めた活動がこんな形で紹介されるなんて、ちょっと恥ずかしさを感じています。

 そう言えば同じキャンブックスに西裕之さんが6年ほど前に著した「全国森林鉄道」(ISBN:4533039790)と言うのもありましたね! 確か、この本でも「りんてつ倶楽部」が紹介されていました。

 その後、一部の保存鉄道だけに献本されていると言う噂が耳に入りました。りんてつ倶楽部には届きませんでしたが、どのような基準で献本する保存鉄道と、献本しない保存鉄道に選別しているのでしょうか? ちょっと気になってしまいました。










2008年 4月27日 追記



屋久島の山守 千年の仕事

 生きた森林鉄道を求めて昭和53年(1978年)に屋久島を初めて訪れてから、既に29年が経過しています。しかし、今でも屋久島の安房森林軌道では運材を続けており、日本で唯一残った、生きた森林鉄道です。屋久島は世界遺産に登録されていることもあり、既に天然林の伐採は行っていませんが、伐採されたまま運び出せずにそのままとなっている木や、放置された風倒木、切り株など(土埋木と呼びます)を運び出しているのです。

 屋久島では(有)愛林と言う会社が森林管理署から請け負って森林軌道の維持・管理を行い、土埋木を搬出しています。今まで何回も運材の写真を撮りに屋久島に渡っていますが、いつもお世話になっているのが、その(有)愛林の社長である高田久夫さんと社員の方々です。

 撮影に行くと、仕事の合間の僅かな時間に高田社長から昔話や山の仕事の話を聞くのが楽しみの一つです。その高田社長の貴重な話を、聞き書きしてまとめ上げた本が(株)草思社から「屋久島の山守 千年の仕事」と言う書名で出版されました。高田さんは山奥の前線基地である小杉谷集落や、石塚集落にも20年近くもお住まいになっており、林業最盛期・最前線を語ることが出来る最後の語り部と言っても過言ではありません。森林軌道に直接関わる記述は少ないですが、屋久島の林業現場を知るには唯一の読み物です。線路端で写真を撮るだけではなく、一度お読みになってみては如何でしょうか?

 右の写真は平成18年(2006年)に訪問した時の物です。機関車は酒井工作所製5t機(正確には4.8t機)で、私達が保存する132号機と同じ酒井製ですが、タイプが異なります。屋久島の機関車は酒井工作所ではC型(正確にはC17型)と呼ばれ、132号機はA型と呼ばれています。(台枠の製造方法が異なり、C型は鋼板製、A型は鋳鋼製です。)

 昭和50年(1975年)に木曽森林鉄道が廃止になった際に、129号機(同じく酒井工作所製A型5t機)が屋久島に払い下げられています。この129号機は現在屋久杉自然館に展示保存されていますが、その製造番号は6324です。今でも現役のC型機の製造番号は6325です。恐らくこの2両、製造時には同じ工場で横に並んでいたに違いありません。その2両が木曽と屋久島、それぞれ別の場所で活躍し、最後に屋久島で再会した事になります。偶然とはいえ不思議な縁ですね!






2007年 7月28日 追記



日本鉄道保存協会総会2007に出席しました

 2007年10月11日~12日にかけて日本鉄道保存協会(RPSJ)の総会が都内で開催され、今年も2回目のオブザーバー参加させていただきました。

 初日の19日は総会、基調講演、事例報告、討論会、懇親会が開かれました。今年は地元との融合が一番のキーワードとなっていました。そして2日目は、2日後の鉄道に日にオープンする大宮の鉄道博物館の見学会が催されました。残念ながら一番興味があった蒸気機関車の運転シミュレータは体験できませんでしたが、当面は混雑が予想される博物館をゆっくりと見学できたのは嬉しい収穫でした。


2007年10月13日 追記



木曾森林鉄道のDVD

 木曾森林鉄道のDVDがNHK出版から発売され、現物が手元に届きました。内容はこのホームページでも度々取り上げた昭和48年1月29日放送のNHK新日本紀行「木曽森林鉄道~長野~」を再編集したものです。 この番組のビデオをお持ちの方には目新しいシーンはありませんが、デジタルリマスターで復活させているため、驚くほど鮮やかな色彩に仕上がっています。

 内容は、再編集により個人名が特定できるシーンは全てカットされています。例えば郵便配達の田本さん、理髪車の牧野さん等の個人名が紹介されるシーンは全てカットされており少し残念です。その代わり、装丁は本の形態となっており、鉄道ライター・松本典久氏の丁寧な解説や、チャプター(シーン)毎の解説が付いており、楽しめます。

 また、木曾森林鉄道以外にも、奥羽本線の矢立峠を走るD51三重連の勇姿(新日本紀行「三重連の峠~秋田・青森県境 矢立峠~」昭和45年9月21日放送)と、各都市の懐かしい路面電車の映像(新日本紀行「ちんちん電車のうた」昭和51年4月26日放送)が収録されてます。


 昭和48年放送の新日本紀行「木曽森林鉄道~長野~」のビデオをお持ちでない森林鉄道ファンにはお奨めのDVDです。全国の書店で購入できますが、先ずはここでサンプル映像をご覧になっては如何でしょうか?

■書名:NHKアーカイブス昭和 鉄道のある風景
■コード:ISBN978-4-14-039456-4
■著者:NHK出版
■発売年月日:2007年6月26日
■価格:3,990円(本体3,800円)
■判型:A5判
■頁数:64ページ DVD1枚45分

2007年7月18日 追記



更に2誌で紹介されました

 前回ご紹介した自動車誌「UCG」に引き続き、2誌に松原ワークスが紹介されています。

 1誌目は「カヌーライフ」と言う季刊誌で、(株)創工社が発行するカヌーやシーカヤックの情報誌です。2007年春号(No.56)では、長野県中部地震により元下黒沢停車場付近が堰き止められて出来た湖(通称「自然湖」)をカヌースポットとして紹介しており、おんたけアドベンチャーの催す自然湖ネイチャーカヌーツアー が紹介されています。写真1枚と数行のキャプションだけですが、周辺のガイドとして松原ワークスが紹介されています。「カヌーライフ」の定価は1000円です。

 2誌目は「UGC」と同じ(株)二玄社が発行する「カーグラフィック」の2007年6月号です。前回ご紹介したように編集スタッフに森林鉄道ファンがおり、今回は森林鉄道の模型やジオラマについての記事が4ページに渡って掲載されています。「カヌーライフ」と同様に写真1枚と数行のキャプションだけですが、松原ワークスでの保存活動が紹介されています。「カーグラフィック」の定価は1200円です。






2007年5月2日 追記



UCGって雑誌をご存じですか?

 自動車誌「UCG」ってご存じですか? カーグラフィックの出版元(株)二玄社が発行する月刊の中古車ガイドブックです。昨年の11月、公民館祭り(王滝村の村民文化祭)に協賛して試乗会を行っている時に、UCGのスタッフが取材に来ていたのは知っていたのですが、去る12月下旬に発売になった2007年2月号82~87ページの「おとなのクルマおとなの生活」コーナーに「「りんてつ」で遊ぶ」と言うタイトルで、6ページにも渡って木曽森林鉄道の探訪記事が掲載されていました。

 保存車両や廃線跡のレポート、赤沢自然休養林の試乗記と共に、私たち「りんてつ倶楽部」の活動も扉の写真と共に紹介されています。鉄道とは畑違いの雑誌ですが、編集スタッフに森林鉄道ファンがいたとは驚きました。定価500円と安価な雑誌です。一度ご覧になっては如何でしょうか?





2007年1月14日 追記



「改訂新版 木曽谷の森林鉄道」が発売されました

 12月2日(土曜日)に宅配便が届きました。開けてみると立派な本が入っていました。昨年の5月、王滝村で開催した「2005森林鉄道フェスティバル」でも予告していた、西裕之さん著の「改訂新版・木曽谷の森林鉄道」が、当初の目論見から1年半も遅れてやっと出来上がり、送られてきたのです。さっそく中を見ると、多数の未公開カラー写真、支線まで網羅した路線地図、構内配線図など大幅に追加・改訂されており、改訂新版の名に恥じない素晴らしい内容です。出版元のNEKOさんの初版、第二版を既に持っている人にも再び買わせようと言う目論見にまんまとはまり、きっと欲しくなってしまう内容でした。未だお持ちでない方も、既にお持ちの方も、木曽森林鉄道の資料の決定版としてお求めになっては如何でしょうか? 初版の巻末には、赤沢での復活運転を紹介しており、第二版では赤沢に新製導入された機関車AFT-01を紹介していました。はたして改訂新版(第3版)は? と最後のページを開くと私達の活動が紹介されており嬉しい限りです。

 そういえば気になることが一つありました。初版は紺色、第二版はチョコレート色だった表紙ですが、今度は濃緑色になりました。第二版は上松運輸営林署の機関車のチョコレート色にしたと聞いていましたが、同封されていた挨拶状では、王滝営林署色をモチーフにしたと記されていました。しかし、私の記憶でも、地元の営林署OBの方々の証言でも王滝営林署の台枠は黒だったと言っています。同じ営林署の機関車でも入場した時期などで必ずしも同じではなかったようなので、台枠を濃緑色に塗った時期や号機も存在したかも知れませんが、何となく違和感がありました。そういえば。モデルワーゲンの模型も台枠を濃緑色に塗っているようですね。どうしてこのような定説になってしまったのでしょうか?

《後日談》
 その後、このホームページを見た筆者の西裕之さんから連絡をいただきました。今回の表紙はB型客車の赤とする計画だったこと、試し刷りしたところ赤より濃緑色の方が断然見栄えが良いので、デザイナーと相談の末で濃緑色になったこと、等のエピソードををお聞きしました。また、濃緑色は台枠の色を指したつもりはなく、強いて言えば末期のNo60やNo43(カラーページの美しき木曽谷14を参照)の車体に類似した色であり、筆者のもっとも好きな塗色でもある。とのコメントを頂きました。筆者の名誉のためにも、ここにご報告しておきます。

2006年12月3日 追記
2006年12月15日 補足



日本鉄道保存協会の総会が上松で開催されました

 2006年10月19日~20日にかけて日本鉄道保存協会(RPSJ)の総会が木曽郡上松町ねざめホテルで開催され、隣町である王滝村からもオブザーバーとして参加させていただきました。

 初日の19日はシンポジウムが開かれ、各加盟団体の近況報告、東京学芸大学名誉教授の青木栄一先生による基調講演「森林と鉄道」、台湾の阿里山森林鉄道から来日したゲストによる特別講演「阿里山鉄道について」、そして討論会「鉄道遺産の保存と地域活性化」がありました。

 事務局の方や、司会のレイルマガジン編集長である名取さんのご配慮で、王滝での活動と森林鉄道復活募金についての紹介もさせていただきました。地元誌である信濃毎日新聞社からも取材に来ており、翌20日の朝刊に紹介記事が掲載されました。

 翌20日は朝から赤沢自然休養林へバスで移動し、復活運転開始から20周年となった赤沢森林鉄道の試乗、地元郷土史研究家の先生の解説による鬼淵橋梁を始めとする沿線に残る森林鉄道の遺構の見学を行いました。そして、ホテルに戻って昼食の後に解散となりました。

 
赤沢森林鉄道の試乗、ボールドウィンをバックに記念撮影、鬼淵の橋梁  

 解散後、せっかく木曽までおいでになったので時間があればりんてつ倶楽部が活動の拠点としている王滝の保存状況もご覧になりませんか? と、お誘いしたところ7名の方から御希望があり、ご案内しました。旧田島停車場跡地や大鹿淵橋梁をご案内の後に、松原スポーツ公園にて新しい機関庫と敷設中の軌道をご覧頂き、デモ運転を行いました。

 皆さんに見学いただいている時に、王滝村にお住まいの元森林鉄道の運転手さんが遊びに来られました。皆さんに御紹介したところ、色々な質問が飛び出し楽しい会話のひとときとなりました。最後に全員で記念撮影を行い、夕方のバスで帰路に就かれました。

 この路線バス、元はおんたけ交通が運行していたのですが、名古屋鉄道が経営から撤退したことから「木曽町生活交通システム」として運行されています。この関係で運賃が安くなったのは嬉しいのですが、運行本数が減少し、とても不便になりました。

 松原スポーツ公園での記念写真は、日本鉄道保存協会の賛助会員でもある(有)鉄道フォーラムの代表取締役伊藤博康様よりご提供いただきました。

2006年10月25日 追記



E型貨車が消えた!

 木曽郡大桑村の国道19号線沿いにある「ビジネスホテル関山」の玄関脇に保存されていたE型有蓋貨車No3をご存知ですか? 先日通りかかったところ突然なくなっておりビックリしました。

 E型有蓋貨車は全部で3両あったのですが、1両は解体、もう1両は「王滝村の放置車両」コーナーに記載したように、水無線方面の林道の途中で、ダルマ状態で倉庫代わりに使われており、台車を含めて完全な姿で残っているのは唯一この1両です。また、完全に放置されているわけではなく、植木鉢などを並べるために現役で使われていたので、状態もまあまあでした。

 
写真は1999年(平成11年)9月に同所で撮影した、E型有蓋貨車No3です。 

 先日7月10日の活動日に、中津川方面から王滝へ向かって車を走らせていた仲間が偶然気が付き、慌てて急停車し聞き取り調査を行ないました。その結果、岐阜県の人が運材台車が欲しいと言ってきたので、車体ごと引き取って貰えるならと言うことで、1~2週間前に搬出したとの事でした。「運材台車が欲しい」と言うところが気になりませんか? 車体ごと運搬した後で、車体が捨てられないかが心配でなりません。台車だけでなく、貴重な上回りも是非大切に保管して欲しいと思います。なお、具体的な譲渡先に関しては教えてもらえませんでしたが、私達と同じ様な志を持った方の所に嫁ぎ、末永く大切に保存されることを祈っています。

2005年7月17日 追記



王滝村の滝越がますます寂しくなります

 すでにお知らせしたと思いますが、王滝森林鉄道の滝越停車場前にあり滝越デパートと呼ばれ親しまれてきた平沢商店が平成16年から店を閉じました。今のところ平沢のおばちゃんは月の内半分程は滝越で生活しているそうですが、店は完全に閉まったままで、清涼飲料の自販機だけが寂しく稼動しています。買い物にも不自由ですし、滝越地区が寂しくなり残念に思っていました。そして今度は、地区の西のはずれにあり三十数年間民宿を営み続けていた「山鳩屋」が、9月いっぱいで看板を下ろすことになりました。NHKの新日本紀行など数多くの番組に、ここのご主人や、亡くなったおばあちゃんが登場しているのでご存知の方も多いと思います。2階の窓からは滝越停車場が見渡せるすばらしいロケーションで、森林鉄道が運行していた時代から常宿にしていた私としても非常に残念です。ますます寂しくなる滝越地区の今後が心配です。
   

2004年9月25日 追記



「遠山森林鉄道と山で働いた人々の記録」が届きました!

 以前お知らせしていた写真集「遠山森林鉄道と山で働いた人々の記録」の見本誌が手元に届きました。さっそく表紙とトビラをご紹介しておきます。期待通り素晴らしい出来映えで、是非お勧めしたい1冊に仕上がっています。南信州新聞社の話では、今のところ書店取り次ぎは予定していないようですので、以前お知らせしたインターネット通販をご利用いただくことになると思います。(地元の飯田、南信濃村ではもうすぐ書店に並ぶ様です。)インターネット通販の準備が整うまでに少なくとも8月20日までかかるとの事なので、先行して8月12日から電話・FAXによる注文受付を始めています。電話は0265-22-3734、FAXは0265-24-0537です。なお、初版は1000部で、そのうち地元流通分などを差し引いた通販分は400部だそうです。この本を欲しがる森林鉄道ファンが全国に何人位いるのか判りませんが、初版で終わってしまう可能性も充分にあり得ます。確実に入手したい方は早めの注文をお勧めします。(早々と取り扱いを発表した模型店が買い占めていないかが心配です。是非版元へ直接注文して下さい。)

 この本の著者は以前お知らせしたように有名な方々ですが、今回は「遠山森林鉄道写真集刊行委員会」を名乗っています。また、その刊行委員の一人は、私たちりんてつ倶楽部の多くのメンバーが所属していた、高校鉄研の先輩であり「pleiadesの蒸気機関車写真館」と言うHPを主宰されています。このHPには、本に掲載されなかった写真やこぼれ話が沢山掲載されるとの事ですので、こちらもご注目下さい。



2004年8月14日 追記



遠山森林鉄道の本が出版されます!

 1970年代に活躍していた「汽車くらぶ」「煙管プロ」「THE MILKY WAY R.R.」と言ったグループをご存じですか? 鉄道ファン誌に「こっそりひっそりめだたずに」という連載を発表したり、交友社の本「SL」の編集などに携わっていたグループだと説明すれば古いファンなら判っていただけると思います。その頃から30年余が経過し、これらのグループの方たちも既に50歳を越え、現役を離脱された方も少なくはないなずです。

 それらグループの有志の方々が2年程前から再び集まり「こっそりひっそりめだたずに」でも発表された遠山川森林鉄道の写真集を編纂しています。何回も現地に足を運び、地元の方々への聞き取り調査や写真発掘を行っており、貴重な話や珍しい写真も沢山発見されたと聞いています。彼らのグループの活動や、地元への貢献が遠山郷を紹介する「アンバマイカ」と言うホームページにも掲載されていますので、ご興味があれば覗いてみて下さい。(「学んで伝える」→「遠山森林鉄道」と進みます。)また、山2つ西の木曽谷へも調査の輪を広げ、同じ長野営林局管内での人的交流や、機関車の行き来も調べ上げたとも聞いています。(木曽谷関係の調査には私共のメンバーもほんの少しだけお手伝いさせていただきました。)

 この緻密な調査を元にした決定版とも言える写真集が2004年7月20日に刊行されることが決まりました。詳細は以下の通りです。(7月7日に編纂グループの方から連絡を受けました。出版元の都合で、発行日が2週間程遅れ8月上旬になるとのことです。 2004-7-8追記)


表 題 「遠山森林鉄道と山で働いた人々の記録」(ISBN4-943981-63-1
定 価 1500円
出版社 南信州新聞社出版局
出版日 2004年8月上旬(予定)
版 型 B5版
頁 数 104ページ(カラー8ページ、モノクロ96ページ)
図版数 180点以上(数点を除き未発表のもの)


 価格などを見ても分かるように鉄道ファンを読者層に狙った本ではありません。地元の方が写った記念写真も多数掲載されており、車両に関する記述も少なめだと聞いています。しかし、鉄道ファンから見ても決して物足りない内容ではないはずです。編纂した方々の経歴を見れば分かるように「その道」のベテラン揃い、鉄道ファンが見ても充分に魅力的な本に仕上がっているはずです。狙った読者層や資料性に関しては「懐かしの沼尻軽便鉄道(歴史春秋社)」と「木曽谷の森林鉄道(ネコパブリッシング)」の中間と言ったら理解していただけるでしょうか?

 なお、残念ながら今のところ都市部の書店で取り扱う予定はないようで、地元でしか手に取って購入することはできません。しかし、南信州新聞社インターネット通販をする予定と聞いていますので、リンクを張っておきます。注文のフォームへはここをクリックするとJumpします。

 蛇足ながら、私達ファンは「遠山川森林鉄道」と呼ぶ事が多いようですが、営林署での正式名称には「川」がなく「遠山森林鉄道」だそうです。確かに支線名に「川」が付くことは多いですが、「木曽川森林鉄道」とも「王滝川森林鉄道」とは呼びませんね! 気がつきませんでした。

 いずれにしても「遠山森林鉄道と山で働いた人々の記録」は、私共もお薦めの一冊です。是非ご覧になって下さい。飯田からの遠山郷(上村・梨元)への道は「矢筈トンネル」が開通し、当時と比べたら格段にアクセスが良くなっています。この本を見て現地へ調査に行きたくなる方も多いのではないでしょうか? 廃線跡歩きには安全に対する充分な気配りをお願いします。

 最後に、最近になって急に各地の森林鉄道に対する注目度が増してきた気がします。遠山森林鉄道の地元でも客車を復元し、梨元貯木場の跡地にオープンした飲食店「梨元ていしゃば」の駐車場に展示しているとの報道もあります。森林鉄道の遺構・遺産を大切にして行くのは大変喜ばしいことです。





2004年6月10日 追記



鉄道ジャーナル社で座談会が開かれました

 2004年3月20日に鉄道ジャーナル社から「思い出の木曾森林鉄道」と言うビデオソフトが発売になったのを記念して、鉄道ジャーナル社主催の座談会が都内某所で2004年4月8日に開かれました。出席者は竹島紀元さん、西裕之さん、そしてりんてつ倶楽部名誉会長である大崎の3名でした。

 西さんと大崎は初対面でしたが、世代が同じ事と共通の知り合いが多かったため、堅苦しくならず話も盛り上がったようです。この座談会の様子は、5月20日頃に発売になる鉄道ジャーナルの7月号に掲載される予定です。

 対談後に西さんから、りんてつ倶楽部のホームページでビデオに関して指摘された点については、すべて竹島さんに言ってあったのに、完成したものを見たら修正されていなかった。それなのにホームページで「西が監修したのに…」と言われるのはつらいと言われてしまいました。

 確かに、西さんがこのような誤りに気が付かない筈がなく、全体のストーリーの流れの中で多少の間違いは目をつぶるしかない事は良く理解できます。恐らく、全体の流れを大事にする竹島さんと、誤りの無いように気を使う西さんの葛藤があったのでしょう。何気なく書いた文章が西さんに辛い思いをさせてしまったとしたら、申し訳ない気持ちで一杯です。

2004年5月12日 追記



速報! 鉄道ジャーナル社より木曾森ビデオが発売されます

 鉄道ジャーナル社から「思い出の木曾森林鉄道」と言うビデオソフトが2004年3月20日に発売になるのをご存知ですか? 29年前の鉄道ジャーナルで予告されていた自主制作記録映画です。鉄道ジャーナル社のご好意により一般発売前に入手できましたので、簡単にレポートしご紹介します。

 ビデオは本編「木曾王滝森林鉄道」(38分)と付属編「赤沢森林鉄道」(13分)に分かれており、価格は6300円(税込み)となっており、少々高めの設定です。入手したのはVHS版で、ベータ版が存在するのかは判りません。内容は以前天賞堂から発売されていた木曾森のビデオのようなタッチではなく、NHKの新日本紀行のような沿線の生活などを織り交ぜた、一般の人にも分かりやすい内容に仕上げています。

●本編は伐木風景と、私たちが保存する酒井5t機である132号機の運材風景から始まり、いきなり嬉しくなってしまいました。内容は9つの部分に分かれています。

・最初の部分は空車の引き上げから、積み込み、積車運材までを追っており、助六作業軌道のダブルΩループの走行シーンなど貴重な映像があります。一般向けには充分な内容ですが、木曾ファンとして気になるのが、土浦の奥に大鹿があり、さらにその奥に助六があるように編集されているところです。

・2番目の部分は「みやま」に乗って上松から本谷までを紹介しています。編集を誤っているようで、桟を出発して二子持までの間、進行左側に湖が見えています。御嶽山が見渡せるシーンの順序もちょっと怪しい気がします。一番気になるのが滝越を出発すると下黒沢を通過する部分です。いずれもすばらしい映像なだけに惜しまれる部分です。監修の西裕之さんの助言が及ばなかったのでしょうか?

・3番目は「やまばと号」の紹介です。映し出されている子供たちは既に40歳前後のおじさんやおばさんになっている筈で、このビデオを見たらさぞ懐かしいだろうと思います。

・4番目は早春の滝越の風景です。酒井5t機が逆向きで4両の運材を牽いている貴重なシーンがあるのですが、撮影場所が分かりませんでした。また、営林署の職員が蘇水寮へモーターカーで乗りつけるシーンがとても貴重です。

・5番目・6番目は有名な沼駅の女駅長さん(鈴木梓さん)の話と、理髪車と牧野さんの話です。

・7番目は滝越の暮らしを紹介しています。郵便配達の田本逸雄さん、平沢商店(通称滝越デパート)のおばちゃん等も元気に登場します。そう言えば平沢商店は近々店を閉めるそうです。滝越地区がますます過疎化しており、とても心配です。

・8番目は昭和50年のさよなら運転の様子を詳しく紹介しています。ボールドウィンの天窓から運転操作を映し出していたり、走行中に身を乗り出して動輪を映し出しているシーンがあり、撮影の苦労がしのばれました。

・最後は、森林鉄道の担った役割をオムニバス風に仕上げて結びとしています。ラストシーンである土浦の橋梁上を行く運材列車の映像が新鮮でした。

●付属編は昭和42年に廃止された小川線の赤沢地区に、昭和53年に軌道が復活し資料館が建設され、昭和62年から観光客を乗せた旅客営業が開始された歴史が紹介されています。取材は平成12年のようで86、93、131号機は登場せずAFT-01だけが列車を牽引していました。昨年亡くなられた、私達が大変お世話になっていた巾さんの元気な姿が印象的でした。

 全体を通して見ると、撮影後30年近く経過しているせいか、編集の順序に気になる部分もありましたが、これは何度も乗車した人や、よほど詳しい人でなければ気が付かないことです。それよりも興味深い映像が数多く含まれており、木曾森ファンにお勧めのビデオだと思います。ぜひご覧ください。






2004年3月19日 追記



トロッコの番組「森の小さな鉄道に乗って」が再放送されます

 昨年(平成14年)9月に初回放送された「森の小さな鉄道に乗って」が好評につき、来年(平成16年)1月にNHKハイビジョンで再放送されるとの連絡を、製作会社からいただきました。今回が都合5回目と6回目の放送となります。

第1回「屋久島」平成16年1月12日(月) 8:00~8:25、1:30~1:55
第2回「立山」 平成16年1月13日(火) 8:00~8:25、1:30~1:55
第3回「釜石」 平成16年1月14日(水) 8:00~8:25、1:30~1:55
第4回「赤沢」 平成16年1月15日(木) 8:00~8:25、1:30~1:55
第5回「黒部」 平成16年1月16日(金) 8:00~8:25

 朝と深夜の2回放送されるそうで、「黒部」だけは深夜の放送がないそうです。第4回の「赤沢」には「りんてつ倶楽部」も登場しますので、是非ご覧下さい。番組に関する詳細は、このページの下の方に記載があります。

2003年12月17日 追記



信濃毎日新聞より(その2)

 6月26日(木)の信濃毎日新聞に王滝村役場に関する以下の記事が掲載されました。気になる内容です。

●王滝村幹部6人退職へ 教育長と総務 観光 企業課長ら

 木曽郡王滝村の教育長、総務課長、観光課長など村政の中枢を担う幹部六人が、今月いっぱいでそろって退職することが二十五日、分かった。村の課長職は八人。その半分が年度途中で辞める異例の事態。退職予定者の多くが「後進に道を譲りたい」と話しているが、背景に村政運営への不満があるとする議会関係者がおり、小林正美村長も「四月の村長選のしこりや、村営スキー場(民営化)問題への村長決断への不満があるかもしれない」と話している。


 この記事の詳細は同社のWebサイトで見ることができます。

2003年6月26日 追記



信濃毎日新聞より

 3月27日(木)の信濃毎日新聞に王滝村村長選挙に関する以下の記事が掲載されました。

●王滝村長選 28年ぶりの選挙戦へ

 王滝村議の三浦征弘氏(64)[無所属、滝越]が26日、任期満了に伴い統一地方選(4月22日告示、同27日投開票)で行われる村長選に立候補する意向を明らかにした。 過去6回の村長選は、いずれも無投票。現職の小林正美氏(65)[無所属、上条]が既に出馬を表明しており、28年ぶりの選挙戦となる見通しだ。


 この記事は同社Webサイトの地域ダイジェストで見ることができます。なお、三浦征弘氏は王滝村役場に勤務され、やまばと号の運転手をされていた方です。

2003年4月2日 追記



NHK「森の小さな鉄道に乗って」の再放送予定

 2002年11月11日(月)~15日(金)の早朝にもBs-hi(NHKのBSデジタル放送)にて再放送をしたようです。さらにNHKワールドTV(つまり海外)でも以下の日程で再放送されると言う連絡が入りました。4回目の放送です。海外のお友達に知らせてみたら如何でしょう!

12月22日(日) 3:45~「屋久島・安房森林鉄道」
12月25日(水) 2:40~「富山・立山砂防工事専用軌道」
12月26日(木) 2:40~「岩手・釜石鉱山軌道」
12月27日(金) 2:40~「長野・赤沢森林鉄道」
12月31日(火) 3:35~「黒部・関西電力上部専用鉄道」
 1月 3日(金)11:30~「屋久島・安房森林鉄道」

 釜石の回は地元で地上波による再放送があったようです。

2002年12月4日 追記



NHKハイビジョン放送を見て…

 NHKのBSハイビジョン放送「森の小さな鉄道に乗って」全5編のビデオテープを入手しました。マニアックな題材を一般向けに作っているため、物足りなく感じる部分もありますが、とても面白く見ることができました。

 今回は、受信機器がほとんど普及していないBSデジタル放送であったため、仲間うちでもリアルタイムで見ることができた人はほとんどいません。希望が多ければ、地上波などでの再放送は比較的簡単に実現するそうです。皆で、NHKへ再放送のリクエストをしませんか?



「森の小さな鉄道に乗って」

 NHKの番組制作外注会社から放送日が決定したとの連絡がありました。月曜から金曜までの5日間連続の25分番組で、「森の小さな鉄道に乗って」というシリーズの名称になりました。時刻などの詳細は文末をご覧下さい。なおNHKのホームページでは、このシリーズを以下のように紹介しています。

 深い山の中や森を縫うように走るトロッコ列車。 かつて日本列島各地の野山では、林業や鉱業を支え る森林鉄道が数多く見られた。こうしたトロッコも 道路の整備や鉱山の閉山などに伴って姿を消してい った。しかし、新たな役割を担い、観光路線として 復活したりして今も走り続けている森林鉄道がある。 番組では、今も生き残る森林鉄道の沿線の自然や暮 らし、鉄道の運行に携わる人々などを交えながら、 一味違った鉄道の旅を満喫する。 【語り】広瀬彩

(NHK/BSオンライン/BS番組ガイド/BSカルチャー/bs-hiから引用)

 りんてつ倶楽部はシリーズ4日目の「よみがえった1.1キロ~長野・赤沢森林鉄道」に2~3分映るそうです。なお、ご覧になれるチャンネルはNHKハイビジョン(BSデジタル放送の「デジタル3」)だけです。

 私達のグループには、BSデジタルを見ることが出来る設備を持った者が一人もいません。BSデジタル放送をご覧になれる方は、感想などのレポートを掲示板(ゲストブック)にUPしていただけると嬉しいです。

◎初回の放送は

9月23日(月)21:30~21:55「原始の森の奥深く~屋久島・安房森林鉄道」
9月24日(火)21:30~21:55「70年走り続ける工事トロッコ~富山・立山砂防工事専用軌道」
9月25日(水)21:30~21:55「鉄の山の地底トロッコ~岩手・釜石鉱山軌道」
9月26日(木)21:30~21:55「よみがえった1.1キロ~長野・赤沢森林鉄道」
9月27日(金)21:30~21:55「大峡谷を貫く~黒部・関西電力上部専用鉄道」

◎再放送も予定されています

9月30日(月) 7:45~ 8:10「原始の森の奥深く~屋久島・安房森林鉄道」
10月1日(火) 7:45~ 8:10「70年走り続ける工事トロッコ~富山・立山砂防工事専用軌道」
10月2日(水) 7:45~ 8:10「鉄の山の地底トロッコ~岩手・釜石鉱山軌道」
10月3日(木) 7:45~ 8:10「よみがえった1.1キロ~長野・赤沢森林鉄道」
10月4日(金) 7:45~ 8:10「大峡谷を貫く~黒部・関西電力上部専用鉄道」



2002年初夏、NHKが来た!


 NHKの番組制作外注会社から私たちのグループの活動を取材したいと申し入れがありました。1週間連続の5本シリーズで、小さな鉄道をテーマにした番組をBS2で企画しているそうで、赤沢森林鉄道と私たちの王滝村での活動を1本の番組にまとめたいと言うお話でした。
 4月29日に担当ディレクターが活動の様子を下見に来た後、5月26日と27日にロケ(撮影)を行いました。赤沢自然休養林で森林鉄道の運行に関わっている巾さんと宮下さんも田島までお見えになり、整備に関わるノウハウを教えていただき、楽しいひとときとなりました。どのような番組になるのか不安もありますがオンエアが楽しみです。番組のタイトルや、詳しい日時が決まったら、このホームページでお知らせする予定です。お楽しみに!


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